先日、数年前にお世話になっていた職場の元同僚たちと、久しぶりに会いました。
コーヒーを飲みながら、同世代（みんなアラフィフ）の近況を報告。
そして、幸せ感の話になりました。
あなたが一番幸せだと感じるのは、いつですか？
この記事を書いている私は、2018年に夫の自営業失敗を経験。
自宅マンションを売って、小さくて古い賃貸物件に引っ越しました。
大切なものだけが残った暮らし。
そして数年が経ち、今が一番幸せかもしれないと言える日が来ていました。
- あの頃は幸せだったなぁ、と昔を振り返ってしまう方
- 今が一番幸せとは思えない、と感じている方
- それでもいつか、「今が一番幸せ」と言いたい方
この記事を読んでくださった方が、
こんな人もいるから私も頑張ろう。
そう思いながら読んでくだされば嬉しいです。
今が一番幸せかもしれない
あなたのこれまでの人生で、いつが一番幸せ？と聞かれたら、どう答えますか？
自信を持って「今！」と言えたら最高です。
でも長い人生には、物理的にも精神的にも、純粋にそう言えなくなる時があります。
そして、それが生きるということなのかもしれません。
「それでもやっぱり、今が一番幸せ」
そんな風に言える生き方ができたらいいな、と思うのです。
こぼれた言葉に自分で戸惑う
2018年は、わが人生の谷底時代でした。
そんな大変だった毎日を、いつかいつの日か「今が一番幸せ」って言える日が来るように…その時その瞬間を乗り越えてきました。
「今が一番幸せかもしれないなぁ～」
久しぶりに気の置けない元同僚たちと話しながら、自然に私の口からその言葉がこぼれたとき、
実は自分で若干の戸惑いを感じていました。
- 借金抱えて引っ越して、持ちマンションから狭いアパートに移ったのに？
- 持ち物だって半分になったよ？
- 強がり？そう思い込もうとしているだけ？みんなの前でカッコつけたかった？
いや、違う。
やっぱり今が一番幸せかも
なぜそう思えるのか、振り返ってみます。
夫の独立失敗で借金を抱える
夫は15年間の会社員生活を経て、2006年に独立。
個人事業主として設計業を営んでいました。
独立当時の私は専業主婦。
二人の子育て真っ最中でした。
毎日の通勤や窮屈な人間関係から解放されて、自由を手に入れたのだ！と、若い私たちは夢と希望に満ち溢れていました。
でも、能天気な私たちは、経営に一番大切なお金の知識と勉強が足りず、
独立から6-7年後には経営状態が悪化。
誰にも相談できず、一人で抱え込んだ夫はメンタルが崩壊してしまったのです。
大企業の会社員と専業主婦の家庭でぬくぬく育った、世間知らずな妻（つまり私）は、事態悪化に薄々気が付いていましたが、打つ手を知らずフリーズ状態。
その結果…
12年間の自営業で、借金は約1千万円に膨らんでいたのでした。
→自営業をやめたい時に夫婦でやるべき事【夫のプライドと妻の現実】
借金を返すために自宅マンションを売却
経営状態の悪化と借金の額が分かってから、
夫は「離婚してくれ」「自分が借金を何とかする」の一点張り。
当時の私は被害者意識丸出しで、心の中で夫を責め続けていました。
それでも、
- 大学生になりたての長女
- 高校受験に突入した中3の次女
この二人の娘たちをどうにかして守りたい…その一心でした。
それに、放っておくと自暴自棄になってしまいそうな夫のことを、
やっぱり一人にはできませんでした。
私自身、どうやって自分一人で生活を維持できるの？？そんなことがわからなかったのも本音です。
この家を立て直そう。
そう覚悟は決まったものの、借金や夫のメンタル崩壊、家族の崩壊を改善するためには、
一体どこから手を付ければいいのだろう…
当時の不勉強な私には、どうすればいいのかさっぱりわかりませんでした。
心が折れてまともな話し合いができない夫には相談できないまま、しばらく眠れない夜を過ごします。
悩んだ末、新築で購入した4ＬＤＫのファミリーマンションを売ることを決断。
2018年当時はマンションの価格が上がっていて、
売ると決めてから2ヶ月目に業者の買い取りが決まりました。
家を売ったお金で、あらかたの借金を返せるメドはつきました。
「借金返済」という大きな課題が一つクリアです。
同時に夫との話し合いを第三者を含めて進め、夫婦関係は継続。
そうして私たち家族は、引っ越しの日を迎えました。
引っ越し業者のお兄さんに励まされる
マンションから賃貸コーポへの引っ越しの日。
これから暮らす家は、夫が自営業時代に事務所として借りていた物件です。
地元で最安値の引っ越し業者に、冷蔵庫、洗濯機、ベッド、食器棚の大型家具だけを格安で依頼しました。
人柄のいい引っ越し屋のお兄さんは事情を察したのか、帰る直前、私にこう言いました。
オレ、狭くてもこっちの家の方がスキっすよ！
この家のほうが、マンションよりも味わいがあるから、って。
サラッとした、含みのない表情でした。
やることだらけでささくれていた私の心に、その言葉がじわっと沁みたことを
今でもはっきりと覚えています。
その言葉が、なんだか温かくて優しくて
私もそんな風に言える人になりたい
そう思いました。
また別のところに引っ越すときがきたら、あの日と同じ業者さんにお願いしたいナ…と思います。
要らないものに囲まれていた
狭いコーポの収納場所は限られていて、
最終的に、引っ越し後の荷物は半分に減っていました。
自家用車でマンションとコーポを何度も往復しながら、
業者には頼まなかった荷物を自分たちで運びこんで、新しい暮らしがスタートです。
でも不思議なことに、今の生活で「あれがなくて困った～！」なんてことはありません。
気付かないうちに、「要らないもの」に囲まれていたんだな…
そんなことに気が付きました。
あのころの自分に言いたいこと
嵐のような時期を通りすぎて、大事なものだけが残った今。
本当に守りたいものは何だ？！
そんなことを毎日毎晩考え抜いて、
ふんばって、がむしゃらだったあの頃を思い出してみます。
自分で選んだことは間違っていないと信じていても、本当は…
大丈夫だよ！って素朴に誰かに言ってほしかったなぁ。
6年後の私がこう言ってあげよう。
大丈夫だから、信じてがんばれ！
今の自分を受け入れる
鴨長明の「方丈記」のように、住んでいる場所が狭くても、
心豊かに暮らせていれば何の問題もありません。
本当はそうなりたい。でも…
友人たちに「うちにおいでよ～」って、今は言えなくなりました。
やっぱりどこかで、人と比べてしまうからでしょう。
頭で考えていることと、心の反応が違うのです。
でも、それが今の私だと受け入れることにします。
追記：2022年。初めて大切な友人を家に招きました。大きな壁を一つ越えました。
人生修行はまだまだ道半ばです。
私が尊敬しているブロガーのりっつんさんが、素敵な記事を書いているのを読みました。
とてもチャーミングな文章を書く方です。
そのブログに「方丈の庵」の記事があり、いつか訪れてみたい場所が一つリストに加わりました。
大事なものだけが残った新しい暮らし【やっぱり…今が一番幸せ！】
紆余曲折がありながら、夫とは今、ほどよい距離感をキープできています。
家族がいて、仕事があって、ワンコと共に暮らす毎日。
無駄をそぎ落としてスリムになって、大事なものだけが残ったシンプルな暮らし
今が一番幸せかもしれない…
それはやっぱり本当の気持ちです。
いろんなことを勉強したくなったのも、この経験がきっかけでした。
人生に無駄はありません。
立派じゃないし燃費は悪いけど、なんだか頑張っている親の背中をみて、
子どもたちは良くも悪くも何か感じることがあるようです。
それでいいです。じゅうぶんです。
今回会って話をした元同僚は、とても魅力的で感性が豊かな人たち。
それぞれに人生経験を重ねつつ、課題を柔軟に受け止めて進む姿に刺激を受けました。
そんな人たちとのご縁も、今が一番！と思える理由の一つです。
じゃあ、これ以上欲しいものはないの？って自問自答してみました。
そりゃ～、色々あります（笑）
人の欲望は果てしないものです。
それもまた良しとします。
この記事を読んで、
こんな人もいるんだから、今日からまた頑張ろうかな…
一人でもそう思ってくれたら嬉しいです。
夫と仲良く過ごすには！？まとめた記事はこちらです↓↓
今日、だんだんよくなったこと
今が一番幸せかもしれないって、自分で言える日がきたこと。
今日も最後まで読んでいただきありがとうございます。
それでは、また。
あかり
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